<虫垂炎で急に2泊3日の旅に出る その2>

麻酔で目が覚めて気がついたのが夜中、日曜の午前0時20分。
目の前には緑の上っ張りと不織布のキャップをかぶった相方と友人。
麻酔が切れたばかりで少しぼーっとしていたが、
挨拶をしようにも声が出ない。
その後友人が言うには、手術中に口に管を入れられてた為だそうだ。
私のベッドは集中管理室とでも呼べばよいだろうか、
術後の患者のベッドが何台もならび、それぞれにパソコンと看護士数名が待機した部屋。
うとうとしながらいろんな機器の音や点滴の交換に目が覚める。

気がつくと日曜朝9時ぐらい。
病室の開きがないので、しばらくここで待機。
金曜の夜にバナナを1本食べたきりなので、空腹で気持ちが悪い。
でも当然、朝食はない。
昼過ぎにやっと病室に入る。
病室は2人部屋で窓からはバルセロネッタのホテルWが見える。
トイレ、シャワー室、テレビ、ロッカー、引き出しなどの設備。
友人いわく、今まで4軒の病院をみたけど、
どこも部屋にトイレ、シャワー付だったそうだ。
この日、入院を知ったスペイン人友人2名が見舞いにくる。
夜中過ぎにやっとヨーグルトをもらえる。

月曜の朝、初めての朝食。
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チキンのスープ(具、塩味無し)、オレンジジュース
こんなに液体ばっかり飲めないよ。

朝の検診。
まるで「アナトミア・グレイ」
(日本では『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』と言うそうで)
若い男女5人の医者に囲まれる。
ここで、自分の傷口を初めて見る。
なんと、ホッチキッスで5カ所留めてあった。信じられない。
傷口は良好な状態なので午後にも退院できるとか。
お腹切って2泊3日か。知らなければそんなものです。

午後退院と知らせを受けて相方が迎えにくる。
これも後で友人が教えてくれたのだけど、
このオスピタル・デル・マルはペドロ・アルモドバルの
「オール・アバウト・マイ・マザー」の撮影に使われたそうだ。
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やっと起き上がって歩く練習をするようにとの事で、
セシリア・ロスとペネロペ・クルスのシーンが撮影された休憩室まで
相方に付き添われて晴れた海をしみじみ眺める。
「虫垂炎程度でよかった・・・」

c0175975_1115051.jpg

昼食も出た。 
これはジャガイモのプレ(小さな肉入り)、
デザートにナティジャ(カスタードのようなもの)

昼食後、事務担当らしき女性が
書類を数枚持ってくる。全部カタラン語(公共の病院なので普通)
あ、でもカタラン語で話しかけられる事はなかった。
書類の2枚は今回の出来事の「起承転結」、入院から退院まで。
1枚は次回通院の予約の紙、薬の処方箋3枚。
昼食後、お腹が落着いた頃に出る様にとの事。
さて、上っ張りから着替えよう。
でも、お腹が膨張しているので履いていたジーンズのジッパーが全く上がらない。
しかたないので、洋服で隠す。
すぐそばのナースセンターで皆に挨拶してやっと帰宅。

早速、ネットで虫垂炎に付いて調べると、
若年層に多く発症しやすいそうだ。私がなんでいまさら。
そして、「海外 虫垂炎 手術」で検索すると、
高額の治療費に付いてのサイトが山ほど出てくる。
毎月、結構高い社会保険料を払っているのだが、スペインは歯医者以外は無料。
スペインで良かったとホッとする。
今まで払ったのは処方箋で買った薬やガーゼ、絆創膏で約1200円也。

翌日、早速友人から電話があり、
診断書をもらって休職届を出すと税金が還付されると説明があった。
こんなこと考えても見なかったので、ホントにありがたい!

それから、今はスペイン、旅行者や学生の医療費に付いて無料ではなくなったけど、
救急に関しては例外なはずだから、ちょっとおかしいな、と思ったら病院に行く様に。
虫垂炎(盲腸)だってあなどれないよ。

たぶんスペイン虫垂炎手術その3もあると思う。
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Commented by citron7a at 2012-11-10 10:04 x
あ、前記事でコメントしたcafe_bananaって私です。
すみません・・・。

無事に退院されたんですね。よかったですー。
医療費も無料なんですね。
高い税金払っていても、ちゃんと還元されるのであれば納得できますよね。
オールアバウトマイマザー、むかし見たんですけど、病院のシーンはまったく記憶にないので、また見る機会があったら、しっかりチェックしてみたいと思います。

木のトレー、いいですね。
日本の病院だと、食事のときのトレーはプラスチックの白っぽい無地が思うんですけど、
木目っていうだけで、かなり雰囲気違います。
気持ちの面でも、いいんじゃないかな。
病気のとき、気持ちって大事ですもんね。


Commented by patronistaT at 2012-11-10 21:46
こんにちは。もうほぼ平常に戻った感じです。ありがとうございます。
私もこの映画特に好きで2回は見たのに病院のシーン、覚えていません。
映画で取り上げられた臓器移植、スペインは特に進んでいるそうです。
http://yukispain.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-5cd5.html

トレーは木目プリントの樹脂でした。たまたまなのかも知れませんが、
こちらの病院で働いている人たちはよくしゃべる。気が紛れて良かったです。
Commented by efendi at 2012-11-11 00:17
本当に大変だったんですね、改めてお見舞い申し上げます。相方さんも大層心配されて不安になったのではないかと思います。
治療費に関しては羨ましいですね、スペイン。保険は大切、と人ごとながら本当に思った次第です。かくいう私もこのところ不調続きで、来週から病院巡りの予定です、しかも今年の春先から無保険なのでいろいろと大変なことになりそうです。。。辛
Commented by patronistaT at 2012-11-11 00:59
こんにちは。
と、まあ、こんな具合だったのです。
盲腸ごときで友人の付き添い頼むのもなんだと思ったのですが、
無理矢理来てくれて本当に助かりました。
それに、入院したのが私の方で良かったです。
春から今までマンモグラフィ、脳のMRI、締めは今回の虫垂炎。
病気=金銭面での不安がなくて助かりました。。。
Commented by ruggine at 2012-11-12 03:15
手術無事に終わってよかったです。
ここの病院が「オール・アバウト・マイ・マザー」に使われていたとは・・・。
私も記憶にないなあ・・・。
Almodóvarの作品ではトーク・トゥ・ハーが好き。
お大事になさってくださいね。
Commented by gyuopera at 2012-11-14 06:37
えええ。まあ、盲腸の手術をなさったんですか! 大変でしたね。
で、もうよろしいんですか?歩いたりしてる?
食事も普通にできるのですか? 
それにしても、本当に大変だったんですね!
お大事になさってくださいね。
Commented by patronistaT at 2012-11-14 20:30
ruggineさん、こんにちは!
今後、手術の機会がまだあるんでしょうね。
今回はリハーサルという事にしておきます。
Commented by patronistaT at 2012-11-14 20:32
gyuさん、こんにちは。天気が悪いですねぇ。
昨日、抜糸してきました。食事も生活も普通で良いと言われました。
まさか盲腸なんて考えてもみませんでした。
海外最初の手術ならこのぐらいで良かったです。
by patronistaT | 2012-11-10 01:43 | 日記 | Trackback | Comments(8)